給食室から
東金沢こども園では、添加物のない安全な食材で「手作りの味」を子供たちに……という思いで毎日給食を作っています。
離乳食:毎日、分園と連絡をとりながら1人ひとりの成長にあわせ作っています。
おやつ:手作りおやつに心がけ、週に2回程度献立に取り入れています。手作りなので添加物もなく安心して食べることができ、園児もおいしそうに食べています。
アレルギー児への対応:入園時に確認し、医師の診断書のもと1人ひとりに対応した除去食を作っています。
食事:食という字は「人を良くする」「人に良い」と書きます。その字のとおり元気のもと、健康の源のほとんどが「食」であり、楽しみの一つです。園児たちも給食が楽しみになるように、出来たてで温かいものを作っています。
保育園では、食に関する興味関心を持ってもらおうと、保育園で野菜の栽培や、クッキングを行っています。
◇◆保育園の給食ではこんなことを心がけています◆◇
・1日、15~20種類ぐらいの食材を使うような献立作り
・新鮮で安全性の高い食材を使用(国産の果物、産地の厳選など)
・揚げ物・焼き物・炒め物・煮物・和え物を取り入れる
・薄味で甘味・脂肪を控えめにして素材そのものの味を生かしたり、子供が素材の味を知ることができるように味付け
・正しい食習慣を身につけられるよう心がける
・行事食、郷土料理や季節を感じられるメニュー
・一人ひとりの発達に合わせた食事
◇◆サイクルメニューを行っています◆◇
園では月に2回同じメニューが出てきます。その理由は…
1.1回目に食べれなかったメニューも2回目で挑戦し、食べることができるようにするため
2.苦手な食材にも慣れることができ、食べる意欲を育てるため
○7月お楽しみ会
メニュー:ピラフ、鶏肉のトマト煮カレー風味、切干大根のサラダ、天の川スープ、メロン
おやつ:フルーツヨーグルト
〇8月お楽しみ会
メニュー:いなりごはん、若鶏のゆかり揚げ、ひじきのサラダ、けんちん汁、桃
おやつ:メロンパントースト
ご飯をしっかり食べましょう
まだまだ暑い日が続いていますが、朝夕は涼しさを感じられる日も増えてきました。秋は実りの季節で、そろそろ待ち遠しい新米の出回る時期です。ご飯は日本人が古くから食べてきた主食で、ご飯を中心とする「和食」は世界からも認められている食事です。美味しいお米が食べられるこの季節に、改めてご飯の美味しさと良さを知って健康的な食生活を送りましょう。
ご飯のメリット1 効率よくエネルギーをとることができる
粒上のお米から作ったご飯は、小麦から作ったパンや麺類に比べ、消化吸収のスピードが緩やかです。そのため、ご飯は腹持ちが良く、元気に活動するために必要なエネルギーを効率よくとることができます。また、主成分が糖質の炭水化物のため、太りやすいと思われているかもしれませんが、パンのような油や砂糖が使われていないので、とてもヘルシーな食材です。
ご飯のメリット2 ご飯からも色々な栄養素がとれる
お米にはエネルギー源となる炭水化物だけでなく、たんぱく質やビタミン類、ミネラル、食物繊維なども豊富に含まれています。
ご飯のメリット3 ゆっくりとよく噛む習慣が身につく
ご飯は粒上のため、小麦粉から作るパンに比べて自然と噛む回数が多くなり、毎日よく噛んで食べることは、噛む力も強くなります。
和食の良さを再確認しましょう
日本は豊かな自然に恵まれていて、そこで採れた肉・魚・野菜とともにご飯を中心とした栄養バランスに優れた「和食」の文化があります。時代の流れの中でカレーライスなどの料理も生まれました。ユネスコの無形文化財にも登録され、世界中から注目を集めている「和食」、毎日の生活の中でも意識して取り入れ、健康的な食生活を送ってみませんか?
主食・主菜・副菜・汁をそれえましょう
ご飯やパンなどを主食として、肉・魚・大豆製品を使用したおかずの「主菜」、野菜・キノコ・海藻などを使用した「副菜」「汁」をそろえることで、栄養バランスのとれた食事になり、私たちが給食の献立を考える時の基本となっています。色んな食材を組み合わせることで、異なる栄養素を一度にとることができ、調理法や味を変えることで色んな美味しさを味わうことができます。
・主食・・・主に炭水化物を含んでいて、身体のエネルギー源となります。
ご飯・パン・麺類
・主菜・・・主にたんぱく質を含んでいて、筋肉や身体をつくる元となります。
肉・魚・卵・大豆製品
・副菜・汁・・・主にビタミン類やミネラルを含んでいて、身体を調整します。
野菜・キノコ・海藻・果物
旬の食材を取り入れましょう
気候の変化がはっきりしている日本、収穫される食材が時期によって異なり、食べ物によって四季を感じることができます。「春は苺が美味しいね」「秋の新米が待ち遠しいなぁ」「冬の大根は”おでん”が一番だね」など、食材に注目して会話をしたり、食べたりすることで子どもの食への関心が高まります。また、旬の食材は味も美味しくお値段もお手頃なのでいい事ばかりですね。
出汁のうま味を利用しましょう
和食の美味しさの中で重要な役割を果たしている出汁は、味噌汁やすまし汁の他に煮物にも使われています。昆布に含まれているグルタミン酸は母乳の成分でもあり、子どもにとっても安心感を持てる味です。出汁のうま味を料理に取り入れることで色んな食材に挑戦しやすくなります。出汁は色んな種類を合わせることでうま味が増えるので、昆布とかつお節、かつお節と干しシイタケなど、組み合わせることで色んな美味しさを味わうことができます。
「いただきます」「ごちそうさま」で感謝の気持ちを育みましょう
自然に寄り添い、深くかかわってきた日本人は「いただきます」「ごちそうさま」をとても大切にしています。「いただきます」は料理された食材に、「ごちそうさま」は料理してくれた人に対する感謝の気持ちを表しています。自分の周囲の事に
○●○食育活動○●○
さくらさんを対象として毎月栄養士が直接食に関する話をしています。内容は季節の野菜の話や食事のマナー、身近な食材に関することや正しい包丁の使い方など季節や時期にあった内容を話しています。
7月の食育
7月の食育は「野菜の名前あてクイズ」と題して、野菜の断面を見てどの野菜なのか、四季の野菜にはどのようなものがあるかをクイズ形式で子どもたちに答えてもらいながら行いました!
まずはキャベツやトマトなどの9種類の野菜の断面の写真を白黒に加工した写真をみんなに見せながらクイズをしました。
すると、次々に手を上げてクイズに答えてくれました!色つきの写真だと簡単すぎるかなと思い、白黒写真をつかって行いましたが、白黒でも子どもたちはよく野菜の断面をしっていたのでとても驚きました。
次はいま答えてもらった9種類野菜のグループはなにかな?とクイズを出しました。クイズの正解は”夏野菜”でした。子どもたちからは「ヘタがついている」や「緑色の野菜」などの声があがりました。9種類の野菜にはにんじんやとうもろこしなどもあるので、9種類の野菜の共通点をみつけることは少し難しかったようですが、子どもたちの視点がよく分かる答えがたくさんあがりました。
そこで、四季の野菜のグループ分けクイズを行いました。
たくさんの野菜のイラストを見てもらいながら、「これはどの季節にあてはまるかな?」と質問をすると「とうもろこしは夏だね」「だいこんは冬じゃないかな」と次々に正解の声があがりました。すべての野菜のグループ分けが終わったあとに一番最初に行った野菜の断面クイズの写真にもどって写真をみてもらうと、子どもたちは「夏野菜のグループと同じだね」と正解に気づいてくれました!
最後にその日の給食にはどの野菜をつかっていたのかを答えてもらいました。
すると、ほとんど全ての野菜を答えてくれたので、よく食材を見ながら給食をたべているんだなあと私たちもうれしい気持ちになりました。また、夏野菜には「熱中症の予防の効果があるよ」「こんな風に食べるとおいしいよ」とつたえると「いっぱいたべるね」や「おうちで家族に教えてあげるよ」と答えてくれたので、ぜひ子どもたちと一緒に季節の野菜を楽しんでいただけるとうれしいです。
8月の食育
8月は「給食室ツアー」ということで、私たちがどんな機器や道具を使って給食やおやつを作っているのか、実際に子どもたちに中に入って見てもらい、より関心を持ってもらいたくこのツアーを開催しました。
まずは、給食室の入り口の近くにある大きな機械。
「何の機械かわかるかな?」
みんな思い思いに考えますが、見たことのない機械になかなか答えが分からない様子。ここで、蛇口が2個ついてあるのに気づき「ジュース」と答えてくれた子がいました。惜しい!ジュースが出てくる機械なら私も欲しいくらいですが(笑)、正解はお茶を沸かしてくれる機械でした。「ここにみんなのぶんのお茶が入っているんだよ」と言うと「すごーい!」とびっくりしていました。
続いては、縦に3つ取っ手の付いた機械。
何の機械かな?
ふたを開けてみると大きなお鍋のようなものが出てきました。これは炊飯器なのですが、家庭によくある炊飯器との違いに炊飯器だとは分からなかったみたいで、ちらほらオーブンと勘違いしてる子もいました。
こちらが給食やおやつ作りに大活躍のオーブンです!
次に、普段使っているお鍋としゃもじ、ひしゃく(お玉のようなもの)を見てもらいました。汁物を作る用の1番大きな寸胴鍋は子どもひとりが入りそうな深さで、しゃもじやひしゃくは子どもの顔を優に超えるくらいの大きさです。どれも見たことのない大きさに驚いた様子でした。
続いて、給食室の中にドアで区切られたお部屋があります。
ここは外とつながっていて、お肉屋さんや魚屋さん、いろんな業者さんが園で使う食材を持ってきてくれるお部屋です。野菜の洗浄や、皮むきなど食材の下処理や下準備をするお部屋です。
説明している途中「ピーンポーン」と給食室にチャイムが響き渡りました。
タイミングよくお米屋さんが来てくれたのです!「こんにちは~!」とすすんで子どもたちからご挨拶♪お米屋さんも、たくさんの子ども達に圧倒されてか、いつもと違う風景に驚いていましたが、給食室と出入りする業者さんとのリアルなやり取りを見てもらえて良かったです。
最後は、またまた大きな機械の前へ移動します。
これは食器洗浄機です。かごに入った食器を入れてふたを閉めると・・・勢いよく出てくる水の音に「おぉ!」とびっくりした様子。しばらく耳を澄まし「ピーッ」っと完了の音が鳴ってふた開けると、熱々の湯気とともにキレイに洗われた食器が出てきました!ふたを閉めるだけで、洗剤で洗ってキレイに流してくれる機械に「すごーい!」と興味津々な様子でした。
洗った食器は、食器洗浄機の隣にある大きな乾燥機に入れて乾かします。
新しい給食室はガラス張りで、普段子どもたちは外から見るだけしかできませんが、初めて踏み入れる給食室に「わあ~!いろんなにおいがする!」「すごーい!」などと、目をキラキラ輝かせていたように見えました。お家では見たことのないような機械や道具ばかりで「高そう~」という声も聞こえたり(笑)案内している私も子どもたちの素直な反応に楽しませてもらいました。これを機に、より給食のことに関心を持ってもらえたら嬉しいです。